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感染予防教室

●福祉サービス別予防対策

(4)在宅における感染管理

【 在宅医療・介護の特徴と感染の関連 】

在宅医療・介護の対象者は高齢者、寝たきりの高齢者、人工呼吸器やカテーテルなどを装着した医療需要の高い人であり、感染に対する感受性は非常に高く、易感染者と言われます。つまり、健康な人では問題とならない病原性の弱い細菌により日和見感染を起こす可能性を持っています。


また、在宅医療・介護では、医師、看護師、ヘルパー、ボランティアまで多くの職種の人が関わり、それぞれが感染経路となる可能性があります。さらに、それらの人は通常1日に何軒かの家庭を巡回訪問しており、感染の媒介をする危険性を持っています。


これらの感染は、主に医療・看護・介護に用いる器具・器材などとそれに関わる人が感染経路となりますが、在宅医療の分野では介護者は医療従事者に限らず多岐に渡るため、医療、特に感染に関する知識のない人に対しては、看護師が中心となって感染予防の指導をしていくことが大切です。

【 感染予防のターゲット 】

口腔、鼻腔、尿道口などの粘膜、気管切開創、褥瘡などの創傷部では適度な温度と湿度があるので細菌は感染巣を形成します。したがって、そこから排出される分泌物や排泄物は汚染されていますし、それらに触れた器材や人の手も汚染されています。また、患者以外の感染源から何らかの原因で器材や手によって患者の粘膜、創傷部に運ばれ、感染巣を作ることもあります。血液・体液感染する疾患では、当然これに血液・体液が加わります。このようなことを考慮すると、感染予防のターゲットとしては、以下の5つが挙げられます。

  • (1) 粘膜、創傷部(傷口)
  • (2) 分泌物、排泄物
  • (3) 血液、体液
  • (4) 使用器具、器材
  • (5) 手
■スタンダードプリコーション(標準予防策)とは

感染症の診断や推定に関わらず、すべての患者のケアに用いるべき感染予防策で、在宅ケアにおける感染症伝播を予防する第一の方法です。スタンダードプリコーションは、汗を除くすべての血液、体液、分泌物、排泄物は感染性があるとみなし、また傷のある皮膚、粘膜は感染を受けやすいものとして、これらに触れないように適応される基本的な対策です。

スタンダードプリコーションの具体例(一部)スタンダードプリコーションの具体例(一部)
行為 対策
血液、体液、分泌物、排泄物、汚染された物品に触れた後、手袋を外した後、患者と接触した後 手洗い
血液、体液、分泌物、排泄物、汚染された物品に触れる時、粘膜や傷のある皮膚に触れる時 手袋
血液、体液、分泌物、排泄物のしぶきや飛沫が発生しそうな処置や患者ケア活動の間 マスク、ゴーグル、顔面保護具、ガウン等
鋭利物(注射針など)の使用 リキャップしない、曲げたり、折ったりしない、手で操作しない