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感染予防教室

●福祉サービス別予防対策

(6)入浴サービスの感染予防Q&A

q1
汚染されているのはどんな部分ですか?
answer
一例をあげると、入浴水からは多い場合で 105/ml個以上の菌が検出され、浴槽やタオル、スポンジ、ネット、枕からは10cm四方あたり 101104個以上の菌が検出されています(a)。介護者については、介護中の手掌に 106cm2以上の汚染が観察されています。
汚染
q2
浴槽をお湯ですすぐたけで十分ですか?
answer
60℃程度の温湯で流しただけでは、菌数は著しくは減らないことが指摘されています(c)。
シャワー
q3
洗剤で洗うだけで十分ですか?
answer
洗剤だけでも菌数は減りますが、その後の消毒でさらに清浄化(1個/10 cm2以下)されることが示されています(a)。感染した創傷や褥瘡のある利用者の入浴を考慮して、十分な消毒殺菌を行うべきでしょう(a.b)。洗剤で洗浄した後にアルコール製剤などで消毒すると効果的です。
浴槽
q4
入浴用の担架ネットは使いまわしでもいいのですか?
answer
ネットには褥瘡から検出したのと同じ種類の細菌が多く見つかっており、ネットは一人ひとり別なものを使用し、消毒をきちんと実施し、十分に乾燥させてから次の人に使用すべきです(e)。
担架
q5
ネットも洗浄除菌剤でこすり洗いしてから消毒すればいいのですか?
answer
表面がなめらかな浴槽と違い、ネットはスポンジでこすり洗いしてもなかなかきれいになりません。時間にあまり余裕のない移動入浴サービスなどでは、使用後、洗浄剤入りのバケツに漬け置きして持ち帰り、まとめて洗濯・漂白しましょう。
漂白
q6
タオルやスポンジ、洗面器などの入浴用品はどのようにするのですか?
answer

入浴用品のうちで、タオル、スポンジは汚染度が大きいので洗浄のみでは清浄にならず、消毒剤により除菌されるべきことが示されています(b)。

タオル、スポンジ類は、大腸菌群、ブドウ球菌等の汚染も明らかで、特にブドウ球菌は洗浄のみでの清浄は難しく、直接汚染を受ける用品の取扱いには十分な注意が払われるべきであると述べられています。スポンジのように除菌しにくいものは、できる限り利用者のご家庭で用意してもらいましょう。

桶
q7
入浴中に排便があった場合にはどうすればいいのですか?
answer

入浴により、利尿作用が高くなり、また、筋肉がゆるむために、入浴中に排尿や排便をもよおすことがありますので、入浴する前には必ず排泄を済ませておきます。食前・食後1時間の入浴は避けましょう。


[浴槽]

固形物を取り除いて、トイレに流します。浴湯を抜き、シャワーですすいでから洗剤で洗浄します。その後アルコール製剤や次亜塩素酸ナトリウムで消毒しましょう。


[担架ネット]

洗濯後、次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸漬して消毒しましょう。

バケツ

【参考文献】

  • (a) 小池和子ほか 日本公衆衛生学会抄録集 1988
  • (b) 小池和子、大貫稔、日環感 1990;5(1):66-68
  • (c) 渡辺都貴子ほか 環境感染学会総会学術集会講演集 1995
  • (d) Lowbury et al.(Eds),Control of Hospital Infection 1975
  • (e) 宮崎和加子 看護管理 1993;3(6):370-375