感染とは、何らかの微生物が体内に侵入し、増殖することをいいます。感染しても必ずしも感染症といわれる状態になるのではありません。病原微生物が体内に侵入して、何らかの炎症反応を起こし、その反応が病的となった状態を「感染症」といいます。感染症になっているにもかかわらず、特有な臨床症状が認められず、ある程度抗体産生が見られる場合を不顕性感染といい、不顕性感染が長期化にして人体と病原体の間に均衡関係が見られる状態を潜伏感染といいます。「感染者」という言葉はあまり専門用語としては使われませんが、一般的には症状がなくても特定の病原体を持つ人を感染者といい、保菌者と同義語と考えていいでしょう。
「保菌者(キャリア)」とは、体内に病原体が存在していても菌力と人体の防御力(免疫力)の間の均衡が保たれていて臨床症状を示さないが、持続的に体外に菌を排出している人をいいます。最もよく知られているのが肝炎ウイルスなどの保菌者です。保菌者には、
などがあります。
*下記の書籍より転載いたしました。
著書名 : 訪問介護事業者のための感染症ハンドブック
監修・編集 : 鈴木幹三
出版社 : 中央法規